保険診療と自由診療

保険診療と自由診療
保険診療で起こること
国民皆保険制度は、国民にいつでも医療を受けられるメリットを与えています。良い面もありますが、大量の請求を管理するため、閾値(規定以上)を設けて超える保険請求する医師に対して指導が入ります。一見、合理的に見えますが、治療のやりかたによっては、矛盾を生じてしまいます。
「件当点」(診療1件あたり保険点数)
ひとつの診療に対して保険請求は上限が決まっています。また、保険請求は、請求できる治療対象が決まっています。そのため、歯科医師は、何度も通わすのは儲けるためではありません。保険診療のルールを従うため、数か月も掛かる治療になってしまう場合が発生します。
保険診療の欠点と自由診療メリット
【例】スケーリング
(主に歯石除去)の場合
保険請求の上限があるため、1回に治療できる治療(除去)が限られます。必要な処置を終わらせるのに、何度も通って頂く必要があるわけです。本来、これらは1回の治療(除去)でやれば良い内容です。1回にできる内容が限られるため何度も通院しなくてはなりません。
しかも、1回の治療の方が、安全性・治癒率も高くなります。通う回数も減らせるため、交通費や通院時間の節約もメリットです。
歯石除去を行うことにより歯周病菌が血流に乗って全身を巡り、菌血症の危険や脳に歯周病菌が転移してしまった場合のリスクを考え、歯垢、歯石のつかない根本療法をお薦めします。歯石がついた場合の除去に関しても、回数を少なく行うこと、できるだけ1回で取り切ることが菌血症などのリスクを抑えます。
自由診療のメリット
保険診療と違い、1回の治療で済むため安全性が高く、一度に完璧に歯石を取るため歯髄の炎症が起きずらいため、治癒率も高いことです。
自由診療の方が積算すると安い場合も
3割負担なので安いと感じていても積算すれば、保険診療の自己負担分が自由診療より多く払っている場合もあります。
混合診療は原則認められていません
保険診療と自費治療の併用は認められていません。しかし、「選択療養」という形態であれば認められているのですが、被せ物や入歯など材料の選択などです。